子どもが言うことをきかない、思い通りにならないことに悩む人は多く、私もその一人です。
あと少しで家を出ないと遅刻をしてしまうのに、ゆっくりと準備をして、つい「早く、早く」とせかしてしまうことはないでしょうか。子どもはまだ経験が少なく、大人と同じ判断基準、時間軸で生きていないがために、こうしたことになります。怒られた子どもは、思い通りにならないどころか、逆にへそを曲げてますます親を困らせようとします。
人は本来、命令されるのが嫌いな生き物です。ああしなさい、こうしなさいと言われることは気持ちのいいことではなく、従ったとしても心の底から納得した行動ではありません。それは大人になっても同じです。心の仕組みは基本的には変わらないのです。
例えば、コンサルタントの現場でも、コンサルから指示された目標は、たとえ理にかなったものであってもなかなか実行に結びつきません。それよりも、自ら納得して考えた目標なら、はるかに長期間継続でき、実行可能性が高くなります。
これを応用して、私は子どもに対して「こうしなさい、こうしてはいけない」という指示よりも、「こうした方が楽しいよ」などのように、行動の選択権を子どもに渡すようないいかたにしています。「ピアノの練習をしなさい」よりも、「ピアノを聞きたいな」「練習するところがみたいな」などです。
やってくれたら、「ありがとう。上手になったね。練習頑張ったんだね。」などのようにすかさず感謝と練習してきたことに対する労いの言葉をかけるようにしています。こうした双方向でのコミュニケーションが、家族みんなの幸せにつながります。